導入事例 導入事例

HOME 導入事例 株式会社今野製作所

2018.06.29

IoTによる社内業務改善の積み重ねから、
「中小企業を中心とする
つながる町工場」プロジェクトへと発展

株式会社今野製作所

今野製作所はIVI(Industrial Value Chain Initiative)アワード2016「中小企業を中心とするつながる町工場」プロジェクトでエー・アイ・エスと西川精機製作所とともに最優秀賞を受賞した。社内で構築したシステムをさらに他の中小企業と水平展開して、IoTを拡大させている。今回は人的資源が少なく、通常業務と並行して行わざるを得ない中小企業のIoT導入のコツとポイントについて、 今野浩好氏に取材した。

必要に迫られて構築したIoT

今野製作所が社内のIT化を推進するきっかけとなったのは2008年のリーマンショック。定番品の売り上げが低迷し、営業は受注生産品、カスタムオーダーを打ち出すようになった。幸い、引き合いは増えて忙しいのに、売り上げが伸びない。業務改善の必要性を実感したという。「弊社は油圧事業と板金加工事業など多岐にわたり、拠点が3か所あり、管理の仕組みが複数の生産形態の間で混在しています。生産管理システムと営業、設計をつなぐIoTがどうしても必要でした」。

最初は業務の流れを整理するプロセスアプローチの見える化から

最初に手を付けたのが仕事の流れの整理、業務プロセスの見える化だった。「部門と拠点をつなぐIT化から始めました。仕事の流れが見えていなかったために、どの時点で何をすべきか、という共通認識ができていなかった。コミュニケーション上の行き違いが日常的で、生産性が悪化していました」。
約1年かけて仕事の流れを整理し、全体を理解した上で、細かな部分から着手していき、2011年5月にはシステムの一部が完成。その後、返品プロセスやクレーム管理などへと展開し、現在も続いている。

業務が属人化されている部分も多く、洗い出しと明文化は想定以上の困難を伴った

導入後に得られた3つの成果

■その1:特注品の売り上げが5倍に

定量評価は難しいが、取り組み前に売り上げ約2000万円程度だった受注製品が1億円までに拡大した。受注生産は景気の影響を受けにくく、他社の参入も難しいため、経営基盤の確立に役立った。

■その2:部門間の連携がスムーズに

拠点ごとに散在していた部門間どうしの壁が無くなり、仕事の流れが滞りなく進むようになった。納期遅れも大幅に改善。部門間での協力体制が確立した。

■その3:営業の案件管理システムが整備された

顧客の特注案件に関して、きちんと仕様管理できるような仕組みが完成した。過去に仕様が変更された製品であっても間違いなく製造でき、注文前の情報が整備された。
今野氏は中小企業のIoT導入では、成功体験が大事だと言う。福島県内の工場で技術者が実験をするため、遠隔操作しながら経緯を見ることができるシステムをIoTで構築した。同じように、宅配便の送り状を発行する作業も、自社システムと運送会社のデータ連携で入力の手間を減らした。「細かい『やってよかった』を大切にするのがコツ。良さを体験した人が、次のリーダーになってくれます」(同)。

企業連携の「つながる町工場推進プロジェクト」をスタート

こうした社内での成果を踏まえて、東京エリアのものづくり中小企業3社がIoTで連携し、人材育成や技術力の向上などを目指す、新しい取り組みがスタートした。足立区の今野製作所と、江戸川区の2社、筐体板金を得意とするエー・アイ・エス(代表石岡和紘氏)と切削と板金・溶接の複合加工の西川精機製作所(代表西川喜久氏)の合計3社による「つながる町工場推進プロジェクト」である。
中小企業向けのIoTプラットフォームを利用して専門家の助けを借りて自社開発したシステムにより、引き合いや見積もりの連携や、工程進捗状況の連携が可能になった。

IVIが主催する10万円キットWGにも参加

また、3社でIVIに参加し、2016年、その実績が評価されて、アワード最優秀賞を受賞した。IVIは日本機械学会生産システム部門の「つながる工場」分科会が母体となって設立したゆるやかな連携組織で、IoTを活用し、企業の壁を越えた新たな連携を実現することで、新しいイノベーションを目指している。昨年はIVI主催の10万円キットワーキンググループにも参加した。
これから一番やりたいことは、「高度技能者の早期育成システム」づくり。IoTを活用して熟練技能をデータ化。これを活用した作業支援により、若手でも熟練工と同じレベルの技能を早期に発揮できるようにする。「点数が出るカラオケに近いかも」と楽しそうだ。
「中小企業のIoTは更地から始めることができるメリットもありますよ」という今野氏。逆境をものともしない、パワーにあふれていた。

「IoTではモノの状態をその場にいないで知ることができるほか、モノに起きたコトをリアルタイムで知ったり、モノが今どこに何個あるのかを知ることが可能になります」と代表取締役今野浩好氏

インタビュイー

interviewee

株式会社今野製作所

代表取締役社長 今野 浩好 氏

企業情報

社名
株式会社今野製作所
所在地
東京都足立区扇1-22-4 (本社・東京工場 その他拠点:大阪・福島)
設立
事業内容
油圧機器事業、板金加工事業、 エンジニアリング&サービス事業、福祉機器事業
資本金
3,020万円
従業員数
36名(2017年1月現在)

お問い合わせ お問い合わせ

IoT・AI経営のご相談

スタッフがお客様の状況をお伺いし、
専門家におつなぎします。まずはお問合せください。

お電話でのご相談はこちら

03-3251-7881

受付時間 月~金

午前 9:00~11:30 午後 13:00~16:30

ロボット導入のご相談

原則としてご来訪(予約制)によります。お電話、FAX、
ご予約フォームよりお問合せ、お申込みください。

お電話でのご予約・ご相談はこちら

03-5822-7250

受付時間 月~金 9:00~17:00

HOME 導入事例 株式会社今野製作所